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薬剤師のための退職金講座 -退職金相場と制度について-
薬剤師が退職の際にもらえる退職金は、職種や勤続年数、また企業の採用している退職金制度によって大きく変わってきます。
就職したものの、様々な事情により、勤めていた職場を辞めなくてはならなくなることもあると思います。
いま働いている職場で退職金はどのくらいもらえるものか気になりますよね。
今回は、薬剤師の退職金について、もらえる金額の相場や退職金に関する制度について考えてみたいと思います。
そもそも退職金って?
退職金とは、文字通りに職場を退職する際に支払われるお金です。
一般的に、民間企業における法律では給料と異なり、「退職金は払わなければならない」と定められていません。そのため、退職金が支払われなくても違法ではありません。
ただし、日本の雇用の慣例上で、退職金は引退後の生活設計の基盤となるお金として重要とされてきたため、退職金制度が普及している、という流れがあります。
退職金の金額が決まる3つのポイント
1. 退職事由が、自己都合か会社都合かによって違う
会社都合(定年も含む)で辞める場合より、自己都合で辞めると退職金は減るのが一般的です。早期退職制度などが実施される場合は、逆に割り増しになることもあります。
2. 勤続年数や仕事内容、学歴などによっても違う
基本的に長く働いて辞めた人のほうが金額が多くなります。さらに、会社の評価が高く、毎月の給与額も多い人ほど退職金も多くなる関係が生じます。
ただし年功序列型の会社の場合は『退職時の給与額のxカ月分が退職金』のようになっているところもあります。
また、3年以上働かないと退職金が出ないところも多いので確認しましょう。
3. 会社が企業年金を採用しているかによっても違う
通常は「退職金」というと、退職時に一括でもらいますが、会社が企業年金を採用している場合、退職金を年金受け取りにすることができます。
年金受け取りの場合は、会社がお金を預かり、運用して増やしつつ支払いをします。このため、一般的には年金でもらう方が受取額が増えます。
しかし、年金で受け取ることにしていたのに、その企業年金を運営している会社や基金などが破綻した場合は、予定していたとおりに年金を受け取ることができなくなる可能性もあります。
企業年金とは、退職金を会社の外部に積み立てて、管理・運用し、退職者に支払う仕組みで、年金受け取りができることが大きな特徴です。
企業年金には様々な種類があります。
- 確定給付企業年金
- 確定拠出年金
- 厚生年金基金
- 税制適格退職年金
- 中小企業退職金共済制度
- 特定退職金共済制度
企業年金について詳しく知りたい方は下記リンクをご参照下さい。
*知るぽると:企業年金の内容比較 (金融広報中央委員会)
さらに、退職金の相場は職種によって大きく変わってきます。
調剤薬局・ドラッグストアの薬剤師の場合は?
調剤薬局・ドラッグストアに勤務する薬剤師の退職金をみていきましょう。
調剤薬局・ドラッグストアともに、通常の経営母体は民間の企業です。先ほど述べたとおり、退職金は無くても違法ではありません。会社の業績によって、かなり低い金額の退職金が支払われるといったこともあるでしょう。
逆に大手の製薬会社系の調剤薬局・ドラッグストアである場合は経営が安定していて、退職金も高いということもあります。そのため、入社時には退職金の有無と企業の支払い方法について確認しておくのも良いでしょう。
一般的には調剤薬局・ドラッグストアの退職金相場は5年勤務で43万円程度、30年勤務で683万円程度です。これは経営母体が中小企業(10人~49人)であり、自己都合で退職したときの相場です。
下記の表より自分の条件に当てはまる退職金額を探してみましょう。
※参照:中小企業退職金共済事業本部|モデル退職金額表
病院薬剤師の場合は?
国公立と民間の病院とでは大きく相場に差が出ます。
国公立病院に勤める薬剤師の退職金(正式には「退職手当」)は、勤続35年で1,000万円以上となるようです。民間の病院より高い傾向です。民間の企業と違って経営状態によって退職金の変動がないというのも有利なポイントですね。
※参照:国立病院|職員給与規程(独立行政法人 国立病院機構)
※参照:公立病院|地方公務員の退職手当制度について(総務省)
民間の総合病院に勤める薬剤師の退職金は、病院の規模によって大きく差が出るようです。先ほど紹介した中小企業のモデル退職金額表が参考になるのではないでしょうか。
ただし前述した通り、民間の場合は支払う義務が無いこともあって、そもそも退職金制度が無いという病院もあります。
どうやって自分の退職金を確認するのか?
自分の勤め先の退職金制度を調べるには、以下の方法があります。
毎月の給与明細を確認する
企業年金は基本的に会社が掛金を負担し、社員が年金や一時金を受取ります。
しかし、中には社員本人も一定の範囲の中で掛金を負担することで、将来の年金額を増やすしくみを取っている会社があります。
このような場合は給与明細の控除の欄に「退職金掛金」「企業年金掛金」「確定給付掛金」などの項目があり、金額が入っていれば、あなたは確定給付企業年金に入っているというわけです。
就業規則や退職金規定で確認する
一般には就業規則ないし退職金規程にその説明が書かれているはずです。
企業年金の場合は、退職年金規定や企業年金規約といった形で別途定められていることが多いです。こうした規則や規程は社員が閲覧できる状態になっています。
会社の人事・総務担当者へ確認する
「勉強のために退職金制度のことを教えてほしい」と、聞いてみるのも手です。ただし、「今辞めたらいくらか?」という言い方はやめておいたほうが良いでしょう。
おわりに
退職金相場と制度のまとめ
- 退職金制度は義務ではない。退職金がない企業もある。
- 金額は、退職事由や勤続年数、企業年金の制度によって異なる。
- 金額は、会社が企業年金を採用しているかによっても異なる。
- 調剤薬局、ドラッグストアの退職金相場は、5年勤務で43万円程度、30年勤務で683万円程度。
- 国公立病院の退職金相場は、勤続35年で1,000万円以上。
- 民間の総合病院の退職金相場は、規模によって大きく異なる。
- 自分の退職金は給与明細、就業規則、もしくは労務担当の方に直接確認する。
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