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  4. 調剤薬局における電子薬歴の普及率

調剤薬局における電子薬歴の普及率

現在、調剤薬局業務は第5世代に入り、業務内容は

①調剤 ②用法指示 ③処方内容の確認 ④医-薬連携 ⑤患者インタビュー ⑥服薬指導 ⑦薬歴管理 ⑧処方意図の解析 ⑨薬剤情報提供 ⑩リスクマネジメント ⑪患者服薬情報提供 ⑫薬-薬連携 ⑬カウンセリング ⑭後発医薬品の調剤 ⑮在宅調剤 ⑯モニタリング ⑰コンサルテーション

と17項目にもなりました。

これらを1人1人の患者さんに適切に指導して情報提供するとなると、大変な業務量になります。どうしてもITの力を借りる必要性に迫られます。

日本では、厚生労働省の「保健医療分野の情報化にむけたグランドデザイン」が設定され、
電子カルテ、レセプト電算処理システム普及推進、調剤薬局においても電子化の普及促進が課題とされています。

理由は、IT 利活用を一層進め、国民がITによる変化と恩恵を実感できる社会の実現に向けて取り組んでゆくためで、「安全・安心な高度な医療実現」のためのIT化諸策が掲げられ、医療IT化推進は国民の期待をますます高めることになるとされています。

ちなみに、全国的には電子カルテの普及率は20%、電子薬歴の普及率は40%です。
調剤薬局のほうが、IT化が進んでいますね!

今日は、そんな電子薬歴と紙薬歴を使う薬剤師の賛否両論について話していこうと思います。

紙薬歴派

紙薬歴に関しては、年代を問わず、ぱらぱらと過去のデータを一瞬にして見れることが利点の1つとしてあげられます。

しかし、投薬後に薬歴を書くのにとても時間を要することで業務が滞ってしまうのが弱点にあげられます。

人間は加齢とともに体力が衰えるのと同じように脳の働きが衰えていきますが、この衰えを予防するには前頭前野を鍛えることにあるといわれています。直筆で文字を書くことはものすごく脳に良いことと言われており、紙薬歴を書き続けて入れば前頭前野も活性化しそうですね。

電子薬歴派

電子薬歴に関しては、1つ1つ項目別に、クリックして画面を変えて見る必要がありますので、実は全体の把握に時間がかかることが弱点です。その電子薬歴の機能を把握し、使いこなせるようになるに従って、電子薬歴内のデータ全体の把握も早くなるといった感じです。

投薬後の記入に関しては、あらかじめ記入に最低限必要なセットやセット登録ができますので、クリックひとつでさくさくと記入することができ、業務が早くなるという利点はあります。

また、ペーパーレスによって個人情報が散らばったりする心配のないすっきりした薬局になります。

このご時勢、ソーシャルメディアによる恩恵はいたることろに見出せます。小学生はLINEをし、友達とも会話はスカイプが当たり前の光景です。当然、高度医療現場でも人間がタッチする部分はごくわずか。理由は、利便性、正確性、安全性の面からです。
現代に生きる我々にとっては、文明の利器を使いこなすことは必要で、それには努力も必要です。

おわりに

紙も電子も一長一短というのが薬剤師さんの意見です。しかし、国の指導と方向性を考慮に入れると、今後ますます電子化が進むと思われます。

薬剤師個人の意見はさまざまですが、基本的には患者さんへのサービスのあり方を考えると解決するのではないかと思います。

直筆は、脳に確かに良いです。電子薬歴によって、その部分が損なわれるのであれば、同じように脳によい人と人のコミニュケーションの時間を多くとることです。患者さんの中には、薬局に対して早く正確にを期待する方も多くいらっしゃいますが、年配の患者さんはコミニュケーションを必要とされてらっしゃる方が多いのが現状です。

近い将来全ての医療データがどこにいてもアクセスできるようになるでしょう。
これが、国が求め、国民が求めるIT化による最終目標ではないでしょうか。

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