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  5. イオンリテールが展開する【イオン薬局】の評判を徹底検証

イオンリテールが展開する【イオン薬局】の評判を徹底検証

イオン薬局は、本州、四国を中心に約250店舗の調剤薬局を展開しています。

イオン=ショッピングモールだから、年中無休とか、22時までとか大変そう。しかもドラッグストアでのOTC業務がメインでしょっ!というイメージがありますよね。

しかし、今回イオン薬局について調べて感じたのは、調剤も意外と進んでいて色々なことに挑戦しキャリアアップしたい薬剤師にはもってこいの職場だな~、ということ。

その当たり含めて、イオン薬局にはどのような特徴があり、そこで働いたことのある薬剤師からの評判は実際のところどうなのか、詳しく紹介しますね。

後半では、口コミ投稿からの意見も客観的に検証していきますよ!

 

イオン薬局の4つの特徴

まずは、イオン薬局の特徴を紹介しましょう。

1. イオンリテール株式会社が運営するイオン薬局

イオンリテール株式会社とは?

イオン薬局は、イオンリテール株式会社が運営しています。

「イオン」といえば… そう「AEON」。皆さんの町にあるショッピングセンターの、あの「イオン」です。

イオンリテール株式会社HPより

 

イオン薬局は、主に、本州・四国のイオンショッピングセンター内に259店舗を展開しています。

イオンリテール株式会社(総合小売業)

  • 代表取締役社長:岡崎双一
  • 資本金:489億7,000万円
  • 発足:2008年8月21日
  • 売上高:2兆1,853億円(2017年2月期)
  • 店舗数:402店舗(2017年2月末現在) イオン薬局は259店舗(2018年4月現在)
  • 従業員数:87,774名(内、薬剤師1,866名)(2017年8月20日現在)
  • 本社:千葉県千葉市美浜区

参照: イオンリテール株式会社|企業情報|企業概要

※大手調剤薬局チェーンの調剤薬局事業 売上高と店舗数については「大手調剤薬局の売上ランキングと上位薬局の特徴」の記事をご覧ください。

 

イオンリテールは、イオン株式会社のグループ会社です

イオンは、10の事業を持つ純粋持株会社体制のもとに成長を続ける日本最大の小売業グループです。

その中で、イオンリテール株式会社は、GMS(総合スーパー)事業を担っています。

イオンではドラッグ・ファーマシー事業も行っていますが、ドラッグ・ファーマシー事業のグループ会社には、ウエルシアホールディングス(株)や、(株)メディカル一光(株)ツルハホールディングスなどがあります。

ややこしいかもしれませんが、今回のイオン薬局は、GMS事業を担うイオンリテールが運営している薬局になります。

参照: イオン | 企業情報 | グループ事業・企業紹介

※ウエルシア薬局やツルハドラッグについて詳しく知りたい方は、

の記事をそれぞれご覧ください。

 

2. ショッピングセンター内にある便利なイオン薬局

イオンリテールでは、「生活の場に医療を」という考えのもと、イオンショッピングセンター内のヘルスケアやビューティーケア売場に薬局の併設化を進めてきました。

イオンリテール株式会社 薬剤師採用サイトより

1998年から調剤併設店をスタートし、現在ではイオン薬局を259店舗展開。
調剤併設100%を目指し、事業展開をしています。

地域の生活の拠点となるショッピングセンター内に展開することで、衣・食・住を通してお客さんの生活をサポートするだけでなく、健康もトータルでサポートするために様々な取り組みに挑戦していることが窺えます。

 

イオンショッピングセンター内にある便利な薬局として

ショッピングセンターを訪れるお客さんが、買い物ついでに立ち寄ることができるため、広域からの様々な処方せんを取り扱っています。

また、ショッピングセンター内に誘致したクリニックの門前薬局として主に機能している薬局もあります。

 

調剤薬局としてだけでなく、ドラッグストアとして

セルフメディケーションを広めるため、OTCやサプリメントも扱い、薬剤師が相談にのっています。

予防や未病の考えに基づく自然派志向の健康対策として、関心が高まっている漢方薬の取り扱いも拡大していて、相談カウンターを備えた売場展開を行っている店舗もあります。

さらに、地域の医師・ケアマネジャー等と連携し、在宅・施設調剤への取り組みも進めています。

薬のことだけでなく、衛生用品や暮らしの必需品などの生活面も含めたトータルサポートを行う、「かかりつけ薬局」を目指す取り組みにも積極的です。

 

3. ヘルス&ウェルネスの取り組み

イオンリテールは、ショッピングセンターを新しい健康づくりの拠点にするため、様々な試みを行っているようです。

ITによる総合健康支援サービス
  • スマホde調剤予約
    処方せんの情報をスマートフォンで送ることでお薬を予約できるシステムです。準備ができ次第メールでお知らせ。待ち時間も短縮できます。イオン薬局全店で対応しています。
  • ヘルスステーション
    ヘルス&ビューティーケア(H&BC)売場内に血圧計や体組成計を設置。スマホ連動も視野に入れ、地域のお客さんが気軽に健康チェックできるコーナーを設けています。

ヘルス&ウェルネスの取り組み | イオンリテール株式会社 薬剤師採用サイトより

 

クリニックモールの展開

ショッピングセンターは、単なる商業施設ではなく、1つの「街」だという考えのもと、クリニックモールの展開。買い物ついでに受診もできるよう、様々な診療科のクリニックをショッピングセンター内に誘致しています。

同じショッピングセンター内で、受診も調剤も買い物もできるなら、利用者は便利ですし、薬局やクリニックの医師の関係も意思疎通しやすい環境であるというメリットがありますね。

 

産学官連携の健康イベントの開催

ヘルスケアの一環として、運動の習慣化を目的に、産学官連携での取り組みを行っています。

健康イベントとしては、ショッピングセンター内を歩く「モールウォーキング」などを行い、ウォーキングトレーナーによるレッスンも開催しています。

イベントに参加することでWAONに交換できる健康ポイントを付与するなど、参加者自身が自発的に運動の習慣化に取り組めるような工夫をこらした施策に取り組んでいます。

ヘルス&ウェルネスの取り組み | イオンリテール株式会社 薬剤師採用サイトより

 

PB商品「ハピコム」の開発

お客さんの声を活かしたPB(プライベートブランド)商品「ハピコム」を開発し、取り扱いを行っています。

ハピコムHPより

 

ハピコムは、全国約4,300店舗のドラッグストア・調剤薬局連合のグループメンバー企業で構成され、それらの企業が取り扱う医薬品の自社開発商品の名称です。大手医薬品メーカーと共同で独自の商品を開発しています。

 

4. 二本柱の教育制度で多彩なキャリア

イオンリテールでは、薬剤師の教育を「一般教育」と「専門教育」の2つに分け、様々な教育体制を用意しています。

専門教育… 薬剤師としての知識・スキルを身につけるための教育
  • 薬剤師生涯研修プログラム(eラーニング)
  • 専門基礎研修(調剤・シニア・ヘルス・漢方)
  • 新任管理薬剤師研修
  • ハピコム総合研修 など
一般教育… お客様のために第一線で活躍できる人材育成のための教育
  • 新入社員研修
  • 階層別教育
  • 職務別教育
  • イオンビジネススクール
  • 国内大学院留学(MBA取得)
  • 経営者教育など

他にも、キャリア開発、自己実現をサポートするための支援制度が設けられています。

  • 資格昇格制度
  • 公募制度
  • 自己申告制度
  • セルフスタディなど

このように、薬剤師だから「調剤と接客」ということではなく、イオン薬局の薬剤師はキャリアに応じて様々な活躍をしているようです。

薬事担当、教育リーダー、バイヤー、ヘルスステーション担当、デジタルマーケティング担当など、ショッピングセンターを経営している大きな会社の薬局だからこそ、活躍できる場が広いと言えます。

※参照

 

 

実際にイオン薬局で働いたことのある薬剤師の口コミを検証!

仕事内容・環境、教育・キャリア、労働時間・休暇、給与・待遇、女性の働きやすさについて、口コミサイトを徹底分析!イオン薬局の実態をまとめてみました。

 

今回の検証にあたってチェックした口コミサイトはこちらです。

 

薬剤師の仕事内容・環境について

口コミによると、調剤の処方せん応需の枚数が多くて忙しい店舗は、人材が確保されていて集中して調剤に取り組むことができるようです。

しかし、人数の少ない店舗では、調剤、入力、会計などすべて自分でやらなければいけなかったり、調剤の合間にOTCの接客をこなしたりと臨機応変さを求められ、大変なこともあるようです。

また、在宅業務などにも取り組んでいますが、すべての店舗がまだ対応できているわけではなく、配属先の店舗により業務に差があるとの口コミもありました。

イオン薬局の薬剤師の主な仕事内容は、調剤、OTC薬、サプリメントの相談販売の接客が中心ですが、それ以外にも売り場作りや在庫管理など、意外と多岐にわたり、ドラッグストアとしての役割、仕事もたくさんあります。ショッピングセンター内ですので接客もしっかり求められるので、コミュニケーション能力は必須です。何か一つの仕事にこだわって仕事をしたい人よりは、いろいろな仕事にチャレンジしてみたいという意欲のある薬剤師さんに向いていると感じました。

 

教育・キャリア

大手企業のため、教育制度は先述したように、薬剤師としての教育だけでなく、社会人としてのキャリアを積むための教育にも力を入れています。

新入社員の口コミをみると、入社後の研修が充実していて満足しているという声と、遠方への移動で疲れて参ってしまったというような声もありました。

また、人が足りず、研修に参加する機会を逃してしまったり、十分な説明がなく売場に立たされてうろたえてしまったという口コミもありました。

新店舗を増やして業務を拡大している間は、人材が不足して大変な思いをしたという人もいました。

また、店舗での経験を積み、本社勤務になると、調剤や接客以外の様々な仕事にチャレンジできる可能性が高いようです。

調剤、OTCが未経験で業務内容に不安がある場合は、事前に、研修はどんな内容でどれくらいの期間用意されているのか、自分はどこまで勉強しておかないといけないのか、しっかり確認しておいた方が安心です。

 

労働時間・休暇について

イオン薬局の労働時間について、口コミによると、やはりショッピングセンター内にあるため、年中無休で、かつ営業時間が長い店舗がほとんどのようです。

勤務はシフト制のようですが、土日は休みづらかったり、忙しいと仕事が終わらず残業になったりしてしまうことがあるようです。

人によっては、昼から出社して夜遅くまでのシフトということもあるとか。(そうなると、仕事終わりに友人と飲みに行ったりはしづらいですよね)

口コミの中には午前中にジムに行ったり趣味や家事を済ませたりと、日常生活を工夫して送っているという方もいました。

ただ、休暇について、特徴的なのは、年間20日間の長期休暇制度があるということです。20日間を1回、または、10日間を2回、10日間を1回と5日間を2回、というような形で取得できるようです。

旅行に行ってリフレッシュしたり、学びのために使ったりと有効に休みを満喫している人もいるようですが、人数が少ないとまとめて休めない店舗もあり、休み明けの仕事の引継ぎが心配で長期で休みたくないという口コミもありました。

また、管理薬剤師などの責任者の場合は、普段の休みでも、クレーム対応などで会社から連絡が来る可能性があるため、店舗が営業しているかぎり、気が休まらないという人もいるようです。

 

給与・待遇について

給与は、全国勤務、エリア勤務、自宅通勤の地域限定勤務など、希望により差があるようです。

  • 正社員の場合、昇給が年1回、賞与は年3回(初年度は2回)
  • 中途採用では年収600万円の人や、入社5年目で年収600万円、30歳で年収580万円という口コミもありました。平均年収が710万円というデータを出しているサイトもあり、同業者の中では高い印象です。
    一定の時期までは内部試験をパスすることで昇給するが、試験の難易度が上がり、合格率が下がっているという意見がありました。逆に、昇格することで薬剤師手当などが外れ、年収が下がるため、ある一定のレベルでとどまる薬剤師もいるという意見もありました。
  • パートは、自宅勤務可能な店舗での勤務が基本であり、店舗により時給は1,900円~3,000円賞与が年2回という条件で募集されています。
  • 派遣で働いている人の方が時給が良いという意見もあり、あえて派遣での働き方を選択している人もいました。

中途正社員募集要項(抜粋)

イオンリテール株式会社 薬剤師採用サイト | 採用情報 | キャリア採用情報<正社員>より

 

また、待遇については、大手企業のため、福利厚生はしっかりしているという意見が多かったです。買物割引制度があるのもショッピングセンター経営会社のメリットですよね。

 

※薬剤師の職種別の年収や雇用形態別のお給料について詳しく知りたい方は、それぞれ以下の記事をご覧ください

 

女性の働きやすさについて

イオンリテール(株)は、以前紹介したたんぽぽ薬局のように、「子育てサポート企業」として厚生労働省の認定(くるみんマークの認定)を受けています。

育児休職・育児勤務制度の整備に力を入れており、女性従業員の出産後の育児休職取得率98%、育児休職からの復帰率はほぼ100%です。

働く女性の割合が多い会社であり、女性管理職を増やす取り組みもしており、女性にとって働きやすい環境作りに取り組んでいる会社といえるでしょう。

※参照:イオンリテール株式会社|くるみんについて

さらに「リ・エントリー制度」というのもあります。

結婚・出産・育児・配偶者の転勤・介護・留学などの理由で円満退社した社員が、事前登録しておくことで復職が可能になる制度です。

働き続けることが難しくても、また、働くチャンスを用意してくれているのはありがたい制度ですよね。

※参照:イオンリテール株式会社 薬剤師採用サイト | ライフスタイル支援制度

 

イオン薬局の求人情報(転職)

1. 【千葉県千葉市】イオン薬局幕張新都心店 ※2017年2月8日 時点

こちらはマイナビ薬剤師に掲載されていた求人情報です。

イオン薬局幕張新都心店は、イオンモール幕張新都心の店内にある薬局です。
かなり大きなショッピングモールのため、売り場面積も広く、OTC医薬品やサプリメント、日用消耗品など取り扱う商品も多岐にわたっています。

店舗の特徴は、総合クリニック「ドクターランド幕張」が、同じフロアに開業していることです。ドクターランド幕張は、内科・小児科・整形外科・皮膚科・耳鼻咽喉科・眼科・歯科リハビリテーション科などの幅広い専門診療科があり、在宅医療部もあります。
一番近いイオン薬局が処方せんを受け取りやすく、調剤・OTCの接客に幅広くチャレンジしたい人におすすめです。

注:ショッピングセンターの営業時間が変わり、現在は10時開店になっているようです。

 

2. 【大阪府大阪市】イオン野田阪神店 (調剤併設店) ※2017年2月8日 時点

こちらはジョブデポ薬剤師で見つけた求人情報。

大阪の店舗です。駅から近いため通勤が便利な店舗です。
調剤併設店舗であり、近くには救急指定の総合病院もあります。営業時間が長いため、シフト制での勤務となりますが、条件が合えば、パートさんにもおすすめの求人です。

 

イオン薬局の特徴と評判のまとめ

  • イオンリテール株式会社が運営
  • ショッピングセンター内の便利な薬局
  • 地域の健康づくりの拠点を目指している
  • 薬剤師の活躍の場が広い
  • 女性も働きやすい

ショッピングセンター内の薬局として、デメリットは、営業時間が長く、年中無休の店舗が多いことですね。十分な人材が確保できないと、現場の人は厳しい思いをするかもしれません。

メリットは、単なる調剤薬局ではなく、ショッピングセンターを経営している会社が作った薬局だからこそ、今までの薬剤師の役割を超えて、様々な働き方ができるのではないかと思います。

ライフスタイルの変化があっても働き続けたい女性にも、理解がある会社ということが窺えます。

イオン薬局で働くことに興味のある薬剤師さんはぜひ薬剤師向け転職サイトでも問い合わせてみてくださいね。

調剤、接客以外で、キャリアを積むと、いろんな仕事ができる環境があるのは羨ましいな!
そうね。イオンは小売業のノウハウもあるし、規模も大きいから。
ただし、周辺薬局にしてみると、どんどん取り込まれてしまうのではないか、という強い危機感を感じるのも事実だわ…
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都内の調剤薬局に勤務中。

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