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調剤業務~夏~
このところ、日本の夏はほぼ毎年猛暑にみまわれます。
夏は高い気温と湿度により、免疫力が低下しがちな季節。
熱中症・食中毒・夏バテなど様々な疾病がありますが、ほとんどの疾病は医薬品を服用するよりも、医師による治療や充分な休息・水分の補給・生活改善の方が効果的です。では薬局と縁が深い病気はと言えば、まず夏風邪があげられます。
夏風邪は高温多湿を好むアデノウィルスやエンテロウイルスを介して発症する点が、冬の風邪と違います。
プール熱・ヘルパンギーナ・手足口病などがあり、特に子供に多く発症します。
ウィルスに効く薬はないので、高熱や咳・鼻水・目の腫れ・発疹などの諸症状に対する対処療法としての薬が処方されるのが常です。
また夏は大量の発汗に伴う皮膚病が発症しやすい季節でもあります。
代表的なものにあせもやとびひがありますが、どちらも子供中心に発症します。
あせもに対しては現在はステロイド薬を使用するのが一般的であり、短期間で症状を抑える事ができるので非常に有効です。しかし、乳幼児への使用に対しての抵抗感も根強く残る薬ですので、医師や薬剤師による説明や指導が非常に重要になります。
とびひはブドウ球菌等の細菌による感染症です。化膿などの症状が激しい場合は、抗生物質を用います。
夏は食べ物や水が傷みやすい季節でもあり、長期に渡る医薬品の処方には注意が必要となります。
一番影響を受けやすいのは水道水や滅菌精製水を使って薄める水剤です。薬局の中には長期になる分は未調整のまま渡し、使用に際して患者の手で薄める方法を取っているところもあるそうですが、確実な服用や調剤業務としてのモラルに疑問が残ります。その対処として単シロップで薄めるなどの工夫をする事で、薬のダメージを防ぐ方法を取る薬局もあるそうです。
夏の疾病は、規則正しい生活と充分な栄養や睡眠を取る事で未然に防ぐ事ができます。
常日頃から免疫力を高める事を心がけ、猛暑やウイルスに負けない身体を作る事が一番の予防法ではないかと思います。
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