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薬剤師の転職の幅をさらに広げる資格とは?
転職の際、しっかりと自分の意欲や経験をアピールできることは成功の大きなポイントになります。キャリアアップのために勉強している人が多いと思いますが、他の求職者との違いや差別化を図り、採用を勝ち取るためには、持っておくと有利な資格があります。
薬剤師のための資格
まず、おさえておきたいのが、認定薬剤師と専門薬剤師の情報です。
認定薬剤師
認定薬剤師とは、一定の研修実績を積み、認定証を授与された薬剤師のことです。
薬剤師は一度免許を取得すると、更新制度がありません。その後、調剤や薬事に関わる仕事や勉強をしていなくてもいつでも薬剤師として働くことが可能です。
しかし、日々進歩する時代の中で、より専門的で幅広い知識を必要とします。
薬剤師の生涯研修の一環として、多くの団体が一定の研修実績を積んだ薬剤師に対して認定証を授与するシステムをつくりました。
■ 研修認定薬剤師
薬剤師免許の更新制度がわりの効果を期待されている、一般的な資格です。
生涯研修認定制度として、年間を通して決められた時間の研修を受ければ認められるものです。
※日本薬剤師研修センター http://www.jpec.or.jp/nintei/kenshunintei/index.html
■ 専門分野の認定薬剤師
特別な分野において、専門的かつ高度な知識を要することが必要で、認定試験に合格する必要がある資格もあり、取得は難しくなります。
例) がん薬物療法認定薬剤師
- 薬剤師としての実務経験5年以上
- 実技研修3ヶ月以上 or 3年以上がん薬物療法に従事していること
- がん患者への薬剤管理指導実績50症例以上(複数の癌種)など
病院勤務などで、がん患者の指導担当という職務が与えられていないと、なかなか厳しい条件もあります。
専門薬剤師
認定薬剤師は、専門性を向上するための学習課程の修了を証明するものであり、専門薬剤師は、その能力を保証するもの、と説明できます。
専門薬剤師は、認定薬剤師であることが求められるものが多く、その上で、学会に所属し、論文を発表したり、決められた研修や実務経験を積み試験に合格する必要があります。
エキスパートとして極めるためにはハードルも高いため、将来、どの分野に進み力を発揮したいのか?目標や計画をたてて取得に励むべきでしょう。
認定薬剤師・専門薬剤師の一覧
- がん薬物療法認定薬剤師 (日本病院薬剤師会)
- がん専門薬剤師 (日本医療薬学会)
- 感染制御認定薬剤師・ 感染制御専門薬剤師 (日本病院薬剤師会)
- 精神科薬物療法認定薬剤師・精神科専門薬剤師 (日本病院薬剤師会)
- HIV感染症薬物療法認定薬剤師・HIV感染症専門薬剤師 (日本病院薬剤師会)
- 妊婦.授乳婦薬物療法認定薬剤師・妊婦.授乳婦専門薬剤師(日本病院薬剤師会)
- 漢方薬・生薬認定薬剤師 (日本薬剤師研修センターと日本生薬学会が合同認定)
- 日本医療薬学会認定薬剤師 (日本医療薬学会)
- 研修認定薬剤師 (日本薬剤師研修センター)
- 認定実務実習指導薬剤師 (日本薬剤師研修センター)
- 小児薬物療法認定薬剤師 (日本小児臨床薬理学会と日本薬剤師研修センター)
- 緩和薬物療法認定薬剤師 (日本緩和医療薬学会)
- プライマリ・ケア認定薬剤師 (日本プライマリ・ケア連合学会)
- 公認スポーツファーマシスト (公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構JADA)
- 救急認定薬剤師 (日本臨床救急医学会)
- 抗菌化学療法認定薬剤師 (日本化学療法学会)
- 日本禁煙学会認定認定専門指導者(専門薬剤師) (日本禁煙学会)
- 薬物療法専門薬剤師 (日本医療薬学会)
- 腎臓病薬物療法認定薬剤師・ 腎臓病薬物療法専門薬剤師(日本腎臓病薬物療法学会)
調剤薬局の求人では、研修認定薬剤師手当や、学生を指導する立場である認定実務実習指導薬剤師手当などが設けられている場合があります。また、待遇や福利厚生の中に、認定薬剤師取得という条件を挙げている薬局もあります。
薬局側も認定・専門薬剤師がいることは、質の高い指導が出来ることにつながりますから、他の薬局と差別化できるというメリットがあります。
他職種も取得できる資格
薬剤師だけでなく、看護師、管理栄養士、臨床検査技師などの他職種の人も取得できる資格もあります。チーム医療や、他職種との相互理解を深めたり、ネットワークを広げる役割を果たすことが期待できる資格です。
NST専門療法士 (日本静脈経腸栄養学会)
栄養療法を学び、栄養サポートチーム(NST)の一員として活躍できる資格です。
日本糖尿病療養指導士(CDEJ)(CDEJ認定機構)
糖尿病治療において、自己管理療養を指導できる資格です。
その他
- サプリメントアドバイザー(日本臨床栄養協会)や、日本褥瘡学会認定師(日本褥瘡学会)などの資格もあります。
- ヘルスケアアドバイザー、ビューティケアアドバイザー、ベビーケアアドバイザー、漢方アドバイザーなど、日本チェーンドラックストア協会が認定している資格もあります。
- また、メディカルアロマセラピストやハーバルセラピストなど、セルフメディケーションや健康増進に関わる資格もおすすめです。
- 在宅医療の重要性も増してきているため、ケアマネージャーの資格も役に立つと考えられます。
おわりに
健康や食に関わる民間の資格はたくさんあります。自分の引き出しが増えることで、患者に対する指導の幅も広がります。
「薬」の枠を超えて、興味のある分野にチャレンジすることで、新しい働き方が見つかる可能性もあります。自分らしさに磨きをかけて、能力を活かせる仕事で輝きましょう!
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