1.   >  
  2.   >  
  3.   >  
  4.   >  
  5. アメリカの薬剤師を鍛えるシステム

アメリカの薬剤師を鍛えるシステム

アメリカの薬剤師免許は更新制です。更新するためには他の多くの資格免許と同じく更新料の支払いと、いわば更新時研修に当たるACPE(Accreditation Council for Pharmacy Education薬剤師教育認定評議会) 認定のCE(Continuous Education生涯教育)を取得せねばなりません。

6338_01

更新の際に要求される更新料金CEの総時間数内容は、州により多少異なります
例えばフロリダ州の場合、2年毎に更新料$250の支払いと30時間のCE取得(うち10時間は実況中継live lecture」の講義であること、うち2時間は医療安全に関する講義であること)が要求されます。また、初回更新時は上記30時間の内訳として、HIVの講義を1時間とる事も要求されます。これは、フロリダ州のHIV感染者数がアメリカ国内において非常に多いために加わっている条件です。

実は、日本に居ながらでも必要な条件を満たすCEはオンラインで取得が可能です。ACPEに承認されたCEプロバイダー数は、インターネットで少し検索しただけでも130もあり、実況中継でさえオンラインの受講が可能です。CEの教育分野も多岐にわたり、専門分野や興味ある分野から30時間分受講すればよいので、薬学の勉強にとどまらず一般知識として知っていても無駄のない学習が出来るでしょう。

CEの取得方法として次のようなものがあります。

・記事/論文を読み、与えられた設問を解く
・オンライン講座(プロバイダーに年会費を払い、そこが提供するCEを受講する)
・ASHP(アメリカ病院薬剤師会)などの学会中に行われる講義へ参加
・州薬剤師会主催の勉強会へ参加

また、旅行をしながらCEを取得しようというユニークなプログラムもあり、中には受講費が無料のCEも多数あります。

CEの勉強会は日本同様、業務終了後、つまり夕方から病院やレストラン、ホテルなどで食事をしながら行なわれる事が多く、またインターネットによる実況中継は、アメリカ現地時間の平日昼に開講されているものも多いようです。現地の薬剤師がお昼休みを利用して受講できるようにとの配慮のためでしょう。空き時間を効率よく利用し勉強できるシステムは非常に気が利いています。

毎年、新薬が発売され、ガイドラインも改定されており、新しい論文も次々に出版されています。そして、それら新しい事を学んだ薬剤師が輩出されています。薬剤師の資格を持っていると言っても、日常業務をこなしつつ、最新情報を自発的にアップデートしていくことが要求されます。自分の知識を自分の力でアップデートしていくことは大変な作業ですが、この生涯教育のシステムを上手く利用する事で知識はアップデートされて、薬剤師としての成長にも繋がります。

日本とは比べものにならないほど薬物社会のアメリカ。薬剤師が一定水準以上の薬物治療を患者に提供するため、アメリカでは免許更新制度が大切な役割を担っていると言えるだけに、これだけの教育システムが存在するのも納得が出来ます。

  • マイナビ薬剤師の評判「面談に力を入れている」「親身なアドバイス」は本当か?のサイトロゴ
    働き方が変わる キャリア面談が好評
    正社員もしくはパート・アルバイトなど、腰を落ち着けて働きたい人で、業種未経験、新卒で経験が浅いなどの理由から転職に不安がある人にオススメ。 書類の添削や面接、条件交渉など、転職活動に関する様々なサポートが受けられる。
  • 【発見】ファルマスタッフの評判は「高時給 派遣 薬剤師求人に強い」以外もあった!のサイトロゴ
    高時給の派遣求人が豊富
    派遣で働きたい薬剤師にオススメ。 それ以外でも、ブランクがあっても、グループ会社 日本調剤の教育ノウハウを生かしたスキルアップ・キャリアアップ支援サービスがあるので安心。今なら、日本調剤監修のオリジナル冊子「保険調剤テキスト」が無料でもらえる。
  • ジョブデポ薬剤師は大手企業求人や優良求人が多い!? その特徴とメリット・デメリットのサイトロゴ
    企業やドラッグストア求人も多い
    正社員もしくはパート・アルバイトなど、腰を落ち着けて働きたい薬剤師で、調剤薬局や病院以外の職場も視野にいれて働きたい人にオススメ。 大手や将来性、安定性のある会社の求人が多く、スピード感がある。

薬剤師の転職サイトについて、さらに詳しく比較したいかたは「薬剤師が選ぶ人気転職サイトBEST5」もご覧ください。

管理人について

現役薬剤師・エリコ

都内の調剤薬局に勤務中。

当サイトは、日々奮闘している薬剤師さんに代わって、すぐに役立つ薬剤師の情報やキャリアアップにつがなる情報、転職情報などを収集し、発信するサイトです。

※ 現在、記事作成を手伝っていただける在宅ライターを募集しております。詳細はこちらをご覧ください。

ファーマシストライフは"薬局アワード"を応援しています

みんなで選ぶ薬局アワード

主催:一般社団法人 薬局支援協会

TOPへ