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もはや就職活動では常識?薬学生向けのインターンシップについて
就職活動をしていると、「インターンシップ」という言葉をよく耳にするようになってきましたよね。
聞いたことはあっても、具体的にどのようなことをして、何に役立つのか、といったことまでは知らない方も多いかもしれません。
今回は、薬学生向けのインターンシップについて、その種類、参加の際の注意点、実際の受け入れ先についてお伝えしていきます。
目次
インターンシップとは
インターンシップとは、入社希望者を「実際に企業に赴かせ、一定期間、職場体験をさせる」ことです。
入社希望者にとっては入社する前に職場体験をすることを通し、その職業に対する知識を深めたり、自らの適性を知ることができます。
一方、企業側には
- 採用の際のミスマッチを防ぐ
- 新しい価値観に触れられる
- 広報活動の一環になる
といったメリットがあるようです。
それではインターンシップについて、もう少し詳しく見ていきましょう。
インターンシップの特徴
期間について
1日体験型のものから、外資系などでは1カ月~6カ月に及ぶ長期間のものまでさまざまです。
長期間で社員の業務の一部を手伝うようなインターンシップは選考に結びつくこともあるようです。
報酬について
無報酬の場合もあれば、報酬が出ることもあります。
報酬が出る場合は、時給制だったり日給制だったりとさまざま。報酬ももらいたい方は、インターンシップ先を選ぶ際によく調べておいた方が良いでしょう。
なお、交通費は支給されることが多いようです。
アルバイトやボランティアとは異なる?
「インターンシップって、報酬が出ないならボランティア、報酬が出るならアルバイトと同じなんじゃないの?」と思うかもしれません。
「インターンシップ」「ボランティア」「アルバイト」のそれぞれ違いは、その仕事をなんのために行うのかにあります。
- インターンシップ → 【自分の成長】のため
- アルバイト → 【収入を得る】ため
- ボランティア → 【社会貢献】のため
このようにインターンシップは、職業体験を通して「気づき」や「学び」の機会を得て、自分を成長させるために取組むものであり、企業側からもそれが求められています。
では、薬学生向けのインターンシップにはどのようなものがあるのでしょうか。
薬学生向けのインターンシップの種類とプログラム内容の例
インターンシップにはさまざまな種類がありますが、それらの対象は「薬学生」となっている場合が多く、残念ながら現役薬剤師向けのものはほとんどないようです。
薬学生向けのインターンシップについて見てみましょう。
薬局・ドラッグストアのインターンシップ
実施日数
- 1~3日程度
- 1週間程度
- 2週間程度
プログラム内容
- 店舗見学
- 調剤などの薬局業務体験
- 在宅訪問の同行
実施日数やプログラムはさまざまで、自分の都合に合わせてプログラムを選べるようです。
CROのインターンシップ
実施日数
- 2~3日
プログラム内容
- モニタリング
- データマネジメント
- 統計解析
- 薬事申請
- メディカルライティング
など、CRA業務を体験・見学をしたり、グループワークをしたりするようです。
製薬メーカーのインターンシップ
実施日数
- 1日~1週間程度
プログラム内容
- MR業務の体験(製薬業界のことを知る、営業戦略・マーケティングについて学ぶ、現役MRに同行など)
- 研究職の体験(研究所・工場の見学、グループワークなど)
- 開発職の体験(研究開発体制について理解を深める、模擬演習、グループワークなど)
病院のインターンシップ
実施日数
- 1日~1週間程度
プログラム内容
- 病院見学
- 調剤、病棟業務などの見学・体験
- 服薬指導の見学
薬学生がインターンシップに参加することの4つのメリット
さまざまな業種で、多様なプログラムのインターンシップの希望者を受け入れていることが分かりましたが、インターンシップに参加すると、就職にあたってはどのようなメリットがあるのでしょうか。
1. 就職前に向き不向きや好き嫌いが分かる
就職を希望する会社で実際に働いてみることで、自分がやりたいと思っていた仕事なのか、自分に向いているのかどうか気づくきっかけになります。
2. 自己PRや志望動機を語る際に説得力を持たせることができる
短い間でもインターンシップで社会経験を積むことで、社会人と同じ目線で語ることができるようになります。すると、その言葉は説得力を帯びてくるので、相手(採用者)の心に、より響きやすくなります。
3. 自分の目標となる人物に出会える可能性がある
インターンシップを通し、社会人の知り合いができるだけではなく、「将来、自分がこうありたい」と思い描いている「キャリアターゲット」と出会える可能性があります。
目標としている人物と出会えると、キャリアが具体的に描けるようになるので、志望動機なども熱意をもって語れるようになります。
4. 自分自身の成長につながる
たとえ短期間であっても、社会人のなかに入って一定の仕事を任されることにより、間違いなく成長することができます。
また、大学のカリキュラムに含まれていないことも、インターンシップでは経験できる場合があるので、より深い薬局・病院業務の理解に役立つのではないでしょうか。
インターンシップに失敗しないために心がけたい2つのこと
では、受け入れ先の会社に好印象を残し、実りの多いインターンシップの経験にするためには、どのようなことに気をつければ良いのでしょうか。コツは2つあります。
1. ただ参加するだけじゃダメ。目標をしっかり持とう!
「周りのみんなが参加しているから」といった目的で参加しても、インターンシップから得られるものはほとんどありません。
自分はなぜ、その会社でインターンシップ生として働いてみたいのかという目的を明確にし、経験はすべて吸収して帰るくらいの意欲をもって参加しましょう。
2. 相手のことを調べておこう
相手の会社のことを知らずにインターンシップに参加するより、少しでも業界研究をしてから参加した方が、先輩社員の話や、それぞれの業務の意味を理解しやすいです。
より多くの学びの機会を得るためにも、最低限の下調べは行うようにしましょう。
もし、ビジネスマナーに不安があったら事前に講習を受けたり、書籍に目を通しておくなどして社会人として最低限のマナーやルールを知っておくことも大切です。
また、インターンシップ先を選ぶ際に注意したいのが、インターンシップ生を悪用して低賃金もしくは無償の労働者として働かせる企業です。
せっかくのインターンシップの機会を「こんなはずじゃなかった…」と無駄にしないためにも、事前の下調べをしっかりするようにしましょう。
最後に、薬学生にオススメのインターンシップ受け入れ先をいくつか紹介しましょう。
薬学生におすすめのインターンシップ先
【病院勤務を目指すなら】戸田中央医科グループ(TMG)
多様な施設や期間からインターンシップ先の選択が可能
- 実習場所はグループ14病院から選択します。実施期間も全28日程から選ぶことができます。
- 調剤や病棟業務のほかに、多職種のラウンドに参加したり、老健施設の見学など地域に密着した医療業務が体験できます。
※参照:インターンシップ情報 薬剤師コース|戸田中央医科グループ
【調剤勤務を目指すなら】クオール薬局
なんと国家試験対策つき!
- 「クオール薬局を体験!〜 真のかかりつけ薬局とは?〜コース」および「薬剤師のやりがい・会社の雰囲気を若手薬剤師が教えます!コース」の2コースから選択できます。
- 実施期間は1日。
- インターンシップ期間中に予備校講師による国家試験対策があります。
※参照:【薬学生対象】国家試験対策講座つきのインターンシップ登場!!(クオール)
【調剤勤務を目指すなら】日本調剤
薬の味見体験ができるなど、ユニークなプログラムが多数
- 全国各地で随時インターンシップ生の受け入れを行っています。実施期間は1~2日。
- 栄養剤や散剤などの味見体験を通した服薬指導のポイントを学ぶ「薬の味見体験講座」、国試対策講座が組み込まれた「JP国試対策講座~先手必勝講座~」や在宅医療に興味がある方向けの「在宅医療研究会」など、多様なプログラムが準備されています。
【製薬メーカー勤務を目指すなら】協和発酵キリン
MR職以外の職種の経験も可能
- 製薬メーカーのインターンシッププログラムではめずらしく、MR職以外の職種の体験が可能です。
- MR職、研究職、開発職の3職種で実施され、実施期間は5日間。
1日目は3職種合同で、2日目から職種ごとのプログラムが組まれています。 - MR職では同行体験という貴重な経験ができます。
※参照:協和発酵キリン インターンシップ 「製薬会社の仕事を知ろう!」 ~MR職・研究職・開発職~
おわりに
インターンシップに参加することのメリットや、ユニークなプログラムが用意されたインターンシップの受け入れ先などをご紹介してきました。
インターンシップへの参加は業界研究に有用なだけではなく、自分自身の成長にもつながり、就職先のミスマッチを事前に防ぐためにも役立ちます。
自分が希望する会社でインターンシップ生の受け入れを行っているようだったら、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか。
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