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薬局の新たなる挑戦! 「健康フェア」とは

薬局は、高齢化社会で在宅医療が拡がっている時代の流れの中で、今後、処方せんの調剤だけではなく、地域のかかりつけ薬局として、健康情報を発信し、病気の予防に関する指導を行う場としての活躍が求められています。

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2014年、厚生労働省は国民健康づくり運動である「健康日本21」の中でも、健康を支え、守る社会環境の整備の為の拠点のひとつに薬局を挙げています。

14年度の予算概算要求でも、「薬局、薬剤師を活用した健康情報拠点化を推進する事業モデル事業」のために約2,9億円を計上しています。

薬局の働きに期待が高まっている今、健康情報拠点として認知してもらえるように努めなければ生き残りも厳しくなっていきます。

ここで、既に熱心な薬局は、「健康フェア」開催に意欲的に取り組んでいます。
しかし、何をしたら良いのかわからず、自分たちにできるのか?と不安に思う薬局が多いでしょう。

薬局の「健康フェア」どのような取り組みが行われているのか、紹介していきます。

人気の測定&相談コーナー

薬局の健康フェアの中心は、測定コーナーと相談コーナーです。

血圧計くらいなら、いつも待合室に設置しているという薬局もあるでしょう。主に利用されているのは、体組成計や骨密度計、血流測定などです。

自分の健康状態を知りたいと思っている患者さんはたくさんいます。症状が無いから病院に行くつもりはないけど、手軽に測れるなら・・・というお客さんもいるでしょう。

病院で血液検査はしているけれど、結果の用紙はもらっても自分では何がなんだかわからないし、医師は忙しくて質問できなかった、と薬局に聞きに来る患者さんもいます。

気になる項目を測定し、その場で気軽に相談対応に載ってもらえることは、患者さんにとってもメリットです。

また、平成26年3月31日に厚生労働省より臨床検査技師法に基づく告示の改正が公布され、それに伴い、翌日の平成26年4月1日より、薬局などでの自己採血検査が正式に認められることになりました。

自ら採取した検体について、診療の用に供さない生化学的検査を行う施設が「検体測定室」として加えられ、届け出を行うことで自己採血検査が行えるようになりました。薬を飲んでいる人だけでなく、健康な人でも薬局に足を運んでもらえるきっかけにもなります。

体組成計で、脂肪が多い人には食生活指導、筋肉不足の人には運動を、など、その人にあったアドバイスを行っていきます。定期的に開催し、経時的にフォローし、数値で改善傾向が見られれば、患者さんのやる気アップにもつながります。

測定機器は、医薬品卸や調剤機器メーカーが貸してくれる場合もありますし、レンタル会社もあります。必ずしも購入しなくても開催できます。人気の測定器があれば、常設することで、来局してもらえる理由も増えます。

専門家のセミナー

生活習慣病など関心の高いテーマを選び、セミナーを行うのもおすすめです。

薬剤師や栄養士がテーマに沿って講演を行うのが一般的ですが、有る程度の規模での開催が見込めるなら、医師に協力してもらえると嬉しいですね。

集客が見込めるというメリットもありますが、「医師が話す」となると説得力があります。テレビでも、医師が解説するような健康番組は人気があります。

体操指導を行うなら、理学療法士に話してもらう、など専門家の力を借りたほうがいいでしょう。

また、ジェネリック医薬品やお薬手帳など、薬局が知ってほしいと思っていることや、患者さんから質問が多い内容について取り上げるのも、薬局について知ってもらえる良い機会になるでしょう。

食をテーマに&試食会

健康維持において食に関する指導は欠かせません。栄養士が個別の栄養相談に応じる薬局もあります。

特定の疾患をテーマにして、薬剤師が病態や薬の使い方などを解説、栄養士がおすすめの栄養素や食材について説明、自宅でも気軽に取り入れられるようなレシピを紹介し、試食も用意できると盛り上がります。

健康に良い食事は美味しくない、味気ないと偏見を持っている人が多いので、試食を用意した方が説得力があります。

薬膳の考え方を取り入れたアプローチもおもしろいですし、食の安全性についての意識が高まって来ている中、添加物など避けた方がいい物の紹介や、無農薬野菜の食べ比べなど、アイデア次第で様々な取り組みができるでしょう。

調剤体験

「薬剤師って、その人に合わせて薬を計ってすりつぶして調合するんでしょ?」と、今だに大昔の 薬研(やげん)を想像している人がいます。調剤室の中で、いったい何が行われているのか・・・?普段、薬局に来ない人ほど、未知の場所のようです。

仕事内容を知ってもらうために、調剤体験を行うことはおすすめです。
職業体験テーマパークのキッザニアも子供達には人気です。薬剤師会がデパートの催事場や広場を借りて、子供調剤体験を行っている地域もあります。

白衣を着て、ラムネやチョコなどのお菓子を薬に見立てて、錠剤の一包化、散剤の分包、シロップ調整、軟膏の混合などが学べるようになっています。

鑑査も行い、お父さんやお母さんを患者さんに見立てて、交付や服薬指導もデモすることで、薬剤師の仕事を家族で楽しみながら理解してもらえます。実体験が伴うことで、記憶にも残りやすいものです。

おわりに

大々的に開催するには、事前準備や告知などしっかり計画に時間を掛けた方が良いでしょう。まずは、測定会などから患者さんたちの反応を見ながらはじめてみるのもよいでしょう。

薬局をもっと身近な場所として感じてもらい、健康な人でも立ち寄りやすい場所にしていくことで認知度が上がり、薬局の役割も拡げていくことができるでしょう。

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