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  4. 高血圧についての代表的な治療薬・作用

高血圧についての代表的な治療薬・作用

人間の体細胞は、心臓から送り出される血液の働きにより、栄養や酸素を採り込んでいます。
又、心臓はポンプの働きをしていて、その心筋の収縮運動により圧力をかけて、全身に血液を送り出します。
血液が全身に送り出されるときに血管壁にかかる圧力のことを血圧と言いますが、この圧力が基準値以上の状態が続く状態を高血圧と言います。

高血圧の厄介なところは自覚症状が何年も無い上に、病状が出る頃には虚血性心疾患、脳卒中、腎不全などの合併症を併発してしまうと言うところです。
生活習慣病による病状ですが、ほとんど知らないうちに病状が進行していくので、「サイレントキラー(静かな殺し屋)」などと呼ばれています。
血圧は心臓の動きによって変化しますが、心臓が収縮をして血液を送り出すときは高くなり、心臓が拡張して血液が戻ってくるときには低くなります。
又、心臓が収縮して血圧が最高に高くなったときを最高血圧と言い、心臓が拡張して血圧が最低になったときを最低血圧と言います。

血圧の正常値は130/85未満となっていて、140/90以上からは高血圧と診断されます。
高血圧の90%以上は、明確な原因が不明だと言われています。
しかし、あきらかに生活習慣病に起因するものですから、高血圧にならない為の食生活習慣を心がけるのが最大の予防・治療になるはずです。

◆高血圧についての代表的な薬と作用◆

■利尿薬
利尿薬はナトリウムイオンの血中への再吸収を抑制し、体内の液体量を減らすことで血圧を低下させます。

■アドレナリン遮断薬
アドレナリンやノルアドレナリンの働きを遮断して、血圧を安定させます。

■中枢作用性アルファ作動薬
アドレナリン遮断薬と同じ原理で、脳幹にある特定の受容体に作用し、交感神経系の働きを抑えて血圧を安定させます。

■アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬
ACE=「アンジオテンシン変換酵素」と言う酵素の働きを阻害して血圧を下げます。
又、同時に、血圧を低下させる物質(ブラジキニン)の働きを調整して血圧を下げます。

■アンジオテンシンII受容体拮抗薬
アンジオテンシンIIがアンジオテンシンII受容体と結びつくのを妨げる事により血圧を下げます。

■カルシウム拮抗薬
血管平滑筋の細胞に作用するカルシウムチャンネルの働きをブロックして、細胞内にカルシウムイオンが入り込むのを防ぎ、更に細胞内のカルシウム濃度を低下させることにより、血管を拡張させ、血圧を下げます。

■血管拡張薬
全身の血管を拡張し、動静脈圧を下げ、 心臓への負担を軽減します。

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