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うつ病・躁うつ病についての代表的な治療薬・作用
うつ病は、気分障害の一種で、悲しい体験や喪失感、極度のストレスや不安感などが引き金になって起きやすい病状です。通常誰でも、失恋や家族を失った場合には、喪失感のせいで一時的にうつ状態になりますが、それは自然なことなので、うつ病ではありません。しかし、悲しみや喪失感、絶望感、あるいは自殺願望などが、出来事以上に異常に強い場合、更にそれが長期的に続く場合は、うつ病だと言えます。
それに対し、躁病は、実際に起きた出来事から考えてみて、異常なほどの極端な高揚感があるのが特徴です。軽度の躁状態の場合は軽躁状態といいます。気分循環性障害とも呼ばれます。
躁状態がひどくなると極度の疲労から死亡する恐れがあるために、緊急に治療をする必要があります。それほど重症でない場合でも、躁状態の時には破滅的な金銭トラブルや性行動から本人と家族を守る為に、入院する必要がある場合もあります。
このように、うつ病と躁病は気分障害の両極にあたる状態です。
そんなうつ状態と躁状態が交互に繰り返している状態を躁うつ病と言います。
躁状態の大半は、躁うつ病の途中で起こりますが、躁うつ病は双極性障害とも言い、抑うつ状態と、躁状態、あるいは、軽躁状態が交互に繰り返し現れます。
WHOによると、うつ病の発生率は人口の3%~5%だと言うことだそうです。100人中5人位ですから、めずらしい病気ではありません。
うつ病になると、いろんな症状が現れてきます。うつ気分、興味・喜びの喪失感、食欲・性欲不振、あるいは増加、睡眠障害、精神運動の障害、疲労感・無気力、罪責感、思考力・集中力の低下、自殺への思いなどになります。
◆うつ病・躁うつ病についての代表的な薬と作用◆
■三環系抗うつ薬
ノルアドレナリン、セロトニンなどが神経細胞に吸収されないように受容体の働きを阻害します。
■選択的セロトニン再取り込み阻害薬
現在最もよく使用されている抗うつ薬で、ノルアドレナリン、ドーパミンなどが神経細胞に取り込まれないようにする他、特にセロトニンに対する受容体の阻害効果が大きいです。
■モノアミン酸化酵素(MAO)阻害薬
モノアミン酸化酵素(MAO)の働きを阻害して、脳内のドーパミンなどの物質を増やします。食事制限があり、副作用も強い抗うつ薬です。
■精神刺激薬
ドーパミンやノルアドレナリンの分泌を刺激して、気分を覚醒します。
中枢刺激薬とも呼ばれますが、覚せい剤も中枢刺激薬の一種です。
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