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  5. 薬歴から見えてくる薬局の質

薬歴から見えてくる薬局の質

.薬歴から見えてくる薬局の質薬局では患者一人一人に薬歴を作成します。処方箋に基づいて調剤した薬の服用指導が終了すると、処方内容を記入し薬歴簿に保存します。

薬歴を書くメリットですが、まず配合禁忌などの事故を防ぐことがあげられます。新しい薬に切り替えたり複数の薬を並行して服用する場合、危険な副作用を起こす薬の組み合わせが起きないか、を薬歴からチェックすることができます。また、同じ薬でも規格が異なると保険の請求点数が変わるものもあり、正確に記入しておく事でレセプト(調剤報酬明細書)作成時の間違いを避けられます。

薬歴の記載方式の代表的なものに、DA方式SOAP方式があります。

DA方式とは、D(Data)A(Action)に分けて記載するもので、前者検査結果患者の訴え薬の情報など、後者患者に伝えたこと次回確認すべきこと薬剤師が行動したこと今後すべきことなど、を記述します。これは従来の薬歴の書き方と言えます。

SOAP方式とは、POS(Problem Oriented System)における分析方法で、
S(Subjective Data)
O(Objective Data)
A(Assessment)
P(Plan)
の4つに分けて記載します。順に、Sは主観的情報、Oは客観的情報、Aは判断評価、Pは計画をそれぞれ記述します。
近年の薬歴の書き方の主流となっています。

現在はIT化が進んで薬歴も電子媒体として保存されています。それによってより迅速に検索することができ、処方内容が適切かどうかを判定する処方監査を正確に行えるようになり、統計資料作成なども手軽にできるようになりました。これらにより、より良質な調剤サービスを患者一人一人に提供する事が可能となりますが、やはり日々の薬歴をきちんと記入していくという積み重ねが基礎になっている点は以前と変わらないのです。

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